2009年11月18日 22:19

ラジオの収録

秋田は今夜、雪が少し降ってます

今日は ABS秋田放送の鶴岡さんがみえられて「みんなの健康」のラジオ収録を行いました。
8分程度の予定でしたが10分ぐらいの長さになってしまいました。

12月2日の放送になるとのことでした。

2年前にも収録したのですが、そのときは当院のスタッフにお話してもらいました。
そのときのこともしっかり覚えてくれていて嬉しかったです。



以下、今日の話の内容ですが「むし歯の予防」について話させてもらいました。少しでもむし歯が減ってくれることを願ってます。


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むし歯の原因は大きく3つあります
一つは 歯についた汚れ、歯垢とかプラークとか言われるものです
二つめは 甘い物、おやつやジュースなどに含まれる糖分
三つめは 歯そのものがむし歯菌などに対しての抵抗力が弱い場合、以上三つの要素が組み合わさってむし歯になっています

むし歯を予防するには、その三つの原因に対して対処することが大事になってきます

一つめの「歯についた汚れ」のなかには「ミュータンス菌」というむし歯の原因菌がいます
ミュータンス菌を取り除くには、毎日の歯みがきが重要になってきます

基本的なところはまず、「歯みがきの習慣」をつけることです。毎日食後にしっかり汚れをおとします。
そのためにはその道具となる歯ブラシを自分にあったものを選びましょう

自分の歯並びやあごの大きさや歯肉の健康状態にあった歯ブラシを選びます。柄がまっすぐで毛束は2~3列直毛されていて、幅は手の指2指分(人差し指と中指)のものを目安にします。

歯ブラシの動かし方
・毛先を歯の面に直角に当てて歯ブラシの毛先を効果的に使う
・毛先が広がらない程度の軽い力で磨く
・歯の汚れ(歯垢)のつきやすい歯と歯の間、歯と歯茎の境目、奥歯の溝のところを丁寧に1~2歯ずつ磨く気持ちで歯ブラシを小刻みに動かす
ということが大事です。

歯ブラシの管理
使用後は良く洗い、毛先を上にして風通しの良いところに保管します。

歯ブラシの交換時期
毛先が開くと歯垢の除去率が落ち、歯肉を傷つける事があります。毛先が開いたり、透明感がなくなったら早めに取り替えます。

また汚れがついて暫くすると歯石がついてきます。歯石についている細菌はむし歯だけでなく歯周病の原因にもなります。歯石は歯ブラシでは取れませんから。歯医者さんにいって取ってもらってください
同時に歯みがきのしかたも歯科衛生士さんに教えてもらうと良いと思います

一度歯石を取ってもらっても、どうしても数ヶ月するとまた歯石はついてきますので、年に2回は定期的に歯医者さんに行って歯石をとってもらうと良いです

歯みがきの習慣と正しい磨き方を身につけることはむし歯予防や歯周病予防の基本となりますからしっかり行うことが大事です。

むし歯の第2の原因になっている糖分についてですが

食べ物が口の中に入ると、それを栄養として むし歯菌がすみやかに酸を作ります。酸は歯の表面の大切な成分となっているミネラルを溶かしてしまいます。これを脱灰といいます。しかし時間とともに歯の表面が中性になっていくと再びミネラルが歯にくっついてきます。これを再石灰化と言います。
歯の表面は脱灰と再石灰化が交互に行われ歯を守っていますが、一日3回の食事に加え、おやつやジュースを何度も口に入れていると、一日中脱灰が続き、歯の表面が中性にならないために再石灰化がなかなか行われません。とくに寝る前に飲食すると朝まで脱灰が続きます。

間食や寝る前の飲食はできるだけ避け、栄養バランスがとれた物を規則正しくとる食習慣をつけるとこが大事です

第三の歯のむし歯に対する抵抗力をつけるということですが
これは歯の強さや唾液の力によってむし歯になりやすいかどうか左右されます

食べ物を食べると出てくる「唾液」はむし歯予防にとても大事です。唾液そのもので口腔内を洗い流したり、細菌を排除したりしますし、
唾液の成分には、殺菌、抗菌作用を持つリゾチーム、ラクトフェリン、ペルオキシダーゼなどが含まれ、口の中で繁殖する細菌を押さえる働きがあります、
、また唾液には重炭酸塩やリン酸塩による緩衝作用があり、食べ物によって酸性になった口の中を、唾液の成分により中性にし、再石灰化を進める作用があります。

このため唾液の量が多いとむし歯になりにくいです。

唾液は唾液腺を刺激することによって分泌量が多くなります。ですから食べ物は良くかんで唾液の分泌を促進させることがむし歯予防につながります

また歯の質を強くするにはフッ化物の使用が効果があります
フッ素の働きとしては
歯の質を強くし、酸に溶けにくい歯にする
むし歯になりかけた歯の表面をもとに戻す再石灰化
むし歯菌の活動を抑制しプラーク(歯垢)の生成を抑える
などの働きがありその有効性や安全性は確立しています

家庭でできるフッ素の利用方は
フッ素入りの歯みがき剤を使用することです、最近の子供用の歯みがき剤にはほとんどが、大人用の歯みがき剤では90%がフッ素入りです。
歯みがき剤の量は 歯ブラシの毛の部分の半分程度つけ、通常どおり歯みがきをします、歯みがき後は2回程度を目安に口をすすぎます。すすぎの回数は少ないほど、またすすぎの時の水が少ないほどフッ素は口の中に残りむし歯予防効果を発揮します。
一日に2回、特に、就寝前にフッ素入り歯みがき剤を使用すると有効です、唾液中のフッ素濃度は、昼間の使用よりも4倍高い状態を維持します。
注意点としては、歯みがき直後にガムをかむと、唾液中のフッ素は早く失われます。歯みがき後、約2時間くらいは飲食をやめましょう。

また歯科医院で行うフッ素としては、一般的にはリン酸酸性フッ化ナトリウム製剤を用います。フッ素歯面塗布を行う時期は乳歯では1~3歳、永久歯では第一大臼歯の生え始めから第二大臼歯の萌出のころというように歯の生え始めの頃が効果的な時期となります。一回あたり2~4分間のフッ素塗布を行います。通常は年2回行います。

最近ではフッ素洗口による予防を行っているところもあります。
これは幼稚園・保育所、小中学校でフッ素によるぶくぶくうがいを行う方法です。
適量のフッ素洗口液を口に含み、約1分間ブクブクします。保育園・幼稚園、小中学校でみんなと一緒に簡単に、そして継続的にフッ素を使う方法です。フッ素洗口は、約30~60%の高いむし歯予防効果があります。フッ素洗口は‘みんなで行う方法として、現在、園児、児童生徒の約67万人が施設で実施しています。

 歯を失う原因はむし歯と歯周病がほとんどです。若いうちはむし歯、中高年になると歯周病が主な原因となっています。歯と歯を支える歯茎が健康でないと、食生活の楽しみを失うだけでなく、体の老化を早め、生活習慣病のリスクを高めることになります

 食べるということは私たちの最大の楽しみの一つです。おいしいものを食べられる喜びがいつまでも続けられようにみなさんと一緒にがんばっていきましょう。

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